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長年多くの読者に支持されてきた歴史漫画「ヒストリエ」。
独特の世界観と緻密な描写で話題を集めた本作ですが、連載開始から20年以上が経つ今、果たして完結したのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
また、現在の最新刊は何巻まで出ているのか、これから読み始めようと考えている方にとっても知っておきたい情報だと思います。
そこで今回は、ヒストリエの完結状況や最新刊の情報について、詳しく調査しましたのでご紹介します。
ヒストリエは完結した漫画?
長年連載が続いているヒストリエですが、果たしてもう完結しているのでしょうか。
この先の展開や作者の意向について詳しく解説していきます。
現在は完結していない状況
ヒストリエは現在、まだ完結していません。
2024年に最新刊である12巻が発売されましたが、物語は途中で止まったままです。
よくある誤解として、最新刊が発売されたタイミングで「ついに完結した」と思う方もいます。
しかし、実際にはストーリーはアレクサンドロス大王が即位する前の段階で止まっており、歴史的に重要な遠征やその後の展開にはまだ全く触れられていないのが現状です。
これまでのペースを考えると、完結までには相当な時間がかかると予想されるため、すぐに読了できる作品ではないことを理解しておきましょう。
このまま終わる?打ち切り説について
打ち切りや未完で終わるのではないかという声は、ヒストリエに長年寄せられている懸念の一つです。
これは作者である岩明均さんの健康状態や高齢による制作ペースの低下が大きな理由です。
実際、アフタヌーン誌上でも作者自身が「作業が思うように進まない」とコメントしており、読者から見ても次巻が出るまで数年単位で待たされる状況が続いています。
前述の通り、物語はまだ序盤から中盤に差し掛かった程度で、アレクサンドロス大王の死やその後のディアドコイ戦争までは非常に長い道のりです。
そのため、このまま未完で終わる可能性も決して低くはありません。
とはいえ、打ち切りが正式に発表されたわけではないため、今後の続報を待つしかない状況と言えるでしょう。
作者の「完結を目指す」宣言が持つ重みとは
作者である岩明均さんは、これまでに何度も「完結を目指す」と公言しています。
この言葉だけを聞くと安心する方もいるかもしれませんが、現実はそれほど簡単ではありません。
なぜなら、すでに制作速度が著しく落ちており、12巻を出すまでに4年以上の歳月がかかっているからです。
しかも、次の掲載や単行本作業に向けて「原稿の描き貯め」や「進行の模索」が必要であることも作者自身が明かしています。
これを考えると、完結に向けた道のりは非常に長く険しいものになるでしょう。
それでも作者が諦めずに描き続けようとしていることは事実であり、ファンとしてはその努力を信じて見守りたいところです。
いずれにしても、完結が確約されているわけではないため、今後も気長に待つ覚悟が必要です。
ヒストリエの最新刊は何巻なのか?
現在の最新刊は12巻!次巻はいつ頃発売?
結論からお伝えすると、ヒストリエの最新刊は2024年6月21日に発売された第12巻です。
各巻の発売日や収録話(電子書籍)
- 1巻:2011/12/16(1話~9話)
- 2巻:2011/12/16(10話~19話)
- 3巻:2011/12/16(20話~29話)
- 4巻:2011/12/16(30話~38話)
- 5巻:2011/12/16(39話~48話)
- 6巻:2011/12/16(49話~57話)
- 7巻:2012/03/23(58話~65話)
- 8巻:2013/08/23(66話~73話)
- 9巻:2015/05/22(74話~80話)
- 10巻:2017/03/23(81話~87話)
- 11巻:2019/07/23(88話~97話)
- 12巻:2024/06/21(98話~107話)
12巻の内容としては第98話から第107話までが収録されており、前巻から約5年ぶりの発売となりました。
この発売スパンを見て驚かれた方もいるかもしれませんが、実はこのペースはここ数年では珍しくありません。
過去の発売日を振り返ると、7巻以降はおおよそ2年から5年の間隔で新刊が発売されてきました。
7巻が2012年、8巻が2013年、9巻が2015年、10巻が2017年、11巻が2019年、そして12巻が2024年です。
この流れから考えると、次の13巻が出るのは早くても2年以上、遅ければ5年以上先になる可能性が高いと言えるでしょう。
その理由は、前述の通り作者が作業速度の遅さをたびたびコメントしており、さらに原稿の描き貯めや制作手法の見直しを続けているからです。
したがって、次巻を確実に手に取れる時期を具体的に断言することはできません。
しかし、これまでの実績から判断すれば、2026年から2029年の間に発売される可能性が高いと考えるのが妥当です。
発売を待つ読者としては、これまでのペースを理解した上で、気長に楽しみにしておくのが良いでしょう。
焦らず、次の巻を待ちたいところです。
なぜここまで連載が長期化しているのか?
前述の通り、年齢とともに心身の衰えを感じていることが、連載スピード低下の大きな理由です。
2020年には「還暦を迎えた」とコメントしており、それ以降も「作業が思うように進まない」と何度も述べています。
特に、手や目に不調を抱えていることが伝えられており、長時間の作画作業が難しくなっていることは間違いありません。
これは決して特別な話ではなく、長年の漫画制作による職業病のようなものです。
どれだけベテランであっても、年齢による影響を避けることはできません。
ですが、現実として思うようにペースを戻せていないことが読者からも見て取れるため、体調との戦いが続いていると言えるでしょう。
一人作業による限界と作画負担の重さ
岩明均さんは、アシスタントを使わずにすべて一人で描き続けていることで知られています。
これがヒストリエの独特な画風や緻密な描写を生み出している要因でもあります。
しかし、その一方で、作業のすべてを一人で抱えることが連載スピードに大きな影響を与えていることは否定できません。
例えば、戦場のシーンや群衆、細かな背景描写は、読む側にとっては圧倒されるほどの迫力を感じさせる一方で、描く側には非常に大きな負担になります。
事実、過去には「兵士を描いていて手がしびれた」と語っていることもあり、その苦労は並大抵ではないことがうかがえます。
他の作家であれば、アシスタントに一部作業を任せて効率化する方法を選ぶこともありますが、岩明さんはそれをせず、自らの手で全てを仕上げることを貫いてきました。
その結果、作品の質は保たれているものの、作業ペースは極端に遅くなってしまったのです。
今後もこのスタイルを変えない限り、連載の長期化は避けられないでしょう。
ヒストリエとはどんな話の作品?
ヒストリエは、ただの歴史漫画ではありません。
ここから、あらすじや作品の魅力について具体的に紹介していきます。
あらすじ:作者・岩明均が描く歴史ロマン
ヒストリエは、寄生獣で知られる岩明均さんが手がける歴史漫画です。
物語は、後にアレクサンドロス大王の側近となるエウメネスという実在の人物を主人公にしています。
エウメネスは、ギリシア世界の都市国家カルディアの名門に生まれ、幼い頃から学問や武術に秀でた少年として描かれます。
しかし、ある日突然、彼の出生の秘密が暴かれ、奴隷として転落するという衝撃の展開を迎えるのです。
ここからエウメネスは、様々な土地を旅し、奴隷やスパイ、そして軍の書記官へと転身しながら、自分の力だけで人生を切り開いていきます。
その波乱に満ちた歩みは、史実をベースにしつつも、岩明均さん独自の解釈や演出が盛り込まれており、単なる歴史再現を超えた人間ドラマとして読む者を引き込みます。
これがヒストリエ最大の魅力と言えるでしょう。
紀元前ギリシアを舞台にした知略と波乱の物語
舞台は紀元前4世紀のギリシア世界です。
当時は都市国家同士の争いが絶えず、北からはマケドニア王国が力をつけてきた時代でした。
物語では、政治や軍事の駆け引きだけでなく、文化や思想、宗教といった多様な要素も描かれています。
そのため、読者は単なる戦いの物語としてだけでなく、古代世界の空気感や人々の価値観までリアルに感じ取ることができます。
特に注目したいのは、知略によって数々の危機を乗り越えていく主人公エウメネスの姿です。
武力ではなく、観察力や機転を武器に生き抜く彼の姿は、いわゆる「力こそ正義」といった単純なストーリーとは一線を画しています。
知恵を巡らせる展開が好きな方には、特におすすめできる作品です。
主人公エウメネスと個性豊かな登場人物たち
ヒストリエの物語を支えているのは、主人公エウメネスだけではありません。
物語には、実在の歴史上の人物や作者オリジナルのキャラクターが数多く登場し、それぞれが強い個性を持っています。
例えば、マケドニア王フィリッポス2世は、冷酷な策略家でありながら人間味も感じさせる存在として描かれています。
また、その息子アレクサンドロスは、英雄としての資質を持つ一方で、もう一つの人格ヘファイスティオンを内に秘めているという、非常に複雑なキャラクター設定が特徴です。
さらに、母親であるオリュンピアスは、息子の未来を操ろうとする冷徹な野心家として登場し、物語に緊張感を与えています。
このように、エウメネスを取り巻く人々がそれぞれにドラマを持ち、物語をより深く、面白くしているのがヒストリエの魅力です。
どのキャラクターにも思わず感情移入してしまうほど、丁寧に描かれている点は見逃せません。
ヒストリエの見どころやレビューについて解説
これからヒストリエを読もうか迷っている方へ向けて、作品の見どころや実際に読んだ感想を詳しく紹介していきます。
知っておきたい!ヒストリエの見どころ
ヒストリエの見どころは、何といっても歴史的背景をリアルに描きつつ、創作ならではのドラマを巧みに絡めている点です。
歴史漫画としては珍しく、単なる史実のなぞりではなく、作者独自の解釈を交えた「もしもこうだったら」という物語が展開されていきます。
これが一つ目の大きな見どころです。
次に注目したい見どころは、登場人物たちの心理描写の細かさです。
主人公エウメネスをはじめ、王や王妃、軍の将軍まで、それぞれが複雑な感情や思惑を抱えながら行動しているため、物語に深みが生まれています。
表面的な会話だけではなく、登場人物の目線や仕草からも多くの情報を読み取れるのが、二つ目の見どころとなります。
最後の見どころは、戦場や宮廷の描写にこだわり抜かれている点です。
特にファランクス隊形や大規模な戦闘シーンは、まるで歴史ドキュメンタリーを見ているかのような迫力があります。
一人で作画を手掛けているとは思えないほど細部まで描き込まれており、ページをめくるたびに圧倒されることでしょう。
芸術的完成度の高さと物語の魅力
結論から言えば、ヒストリエは漫画作品として非常に完成度が高く、読みごたえがあります。
その理由は、まず一枚一枚の絵に妥協がない点です。
人物の表情や動き、背景の細かな建物や風景に至るまで、まるで歴史資料を見ているようなリアルさがあります。
ここまで作り込まれた世界観に触れると、物語にどっぷり浸かってしまうこと間違いありません。
そして、物語の展開もまた魅力的です。
登場人物たちの思惑や裏切り、権力争いが丁寧に描かれ、ページをめくる手が止まらなくなります。
単なる歴史の再現ではなく、登場人物たちの人間ドラマがしっかりと作り込まれているため、先の展開を知っていても続きが気になる作りになっています。
これほど完成度の高い作品は、なかなか出会えるものではありません。
実際に読んで感じたヒストリエの魅力
私がヒストリエを読んで最初に感じたのは、圧倒的な情報量と世界観のリアルさです。
登場する都市や軍隊、登場人物の言動一つ一つが実在感にあふれていて、まるで自分が紀元前の世界に迷い込んだような錯覚を覚えました。
特にエウメネスの知恵と行動力には毎回驚かされ、続きが気になって一気に読み進めた記憶があります。
一方で、名前が似ている登場人物や、歴史的な用語が多く出てくるため、最初は少し取っつきにくさを感じたことも正直ありました。
ですが、読み進めるうちに登場人物の特徴や関係性が自然と頭に入ってくるため、途中からはその複雑さも面白さの一つだと感じるようになりました。
そして、物語の展開がゆっくりで、なかなか先に進まない点も人によっては気になるかもしれません。
ただ、その分、一つ一つの場面が丁寧に描かれているので、歴史好きやじっくり物語を味わいたい人にはたまらない作品だと思います。
ヒストリエは完結した?まとめ
ヒストリエは、2003年の連載開始から20年以上経つ今も完結していない歴史漫画です。
最新刊12巻は2024年に発売されましたが、物語はまだ序盤と言える段階で、次巻の発売も数年先になる可能性が高いでしょう。
作者・岩明均さんは年齢や体調の影響もあり、作業速度が大きな課題となっています。
それでも、緻密な作画と深い人間ドラマは圧倒的な魅力を放っており、既刊だけでも十分楽しめます。
焦らず気長に続報を待ちながら、今読める物語を味わうことをおすすめします。