変な家は、原作者「雨穴(うけつ)」さんによる作品です。
現在、この作品はメディアミックスが進んでおり、ウェブの記事や漫画、小説、さらには映画まで展開されています。
しかし、ネット上ではさまざまな意見があり「面白い」という声と「面白くない」という声の両方が見られます。
このように評価が分かれている作品について、どう感じるかは気になるところです。
そこで今回は変な家に関して、ネット上でどのような声があるのかを調査しその評価や感想、作品の怖さまでご紹介します。
変な家は面白いか面白くないのか?
今回は映画、漫画、小説、Youtubeと分けてご紹介しますが、特に映画については賛否が凄く分かれています。
映画:面白くないという意見
映画の変な家は、原作の魅力を十分に引き出し切れていない点が目立つ、というネット上の意見が多く目立ちました。
特に、作品全体に散りばめられた伏線がうまく回収されていないこと、そして物語が中盤から突然方向性を変える点が挙げられています。
雑な間取りと動線の問題
映画の特徴である「変な間取り」は興味を引きますが、水回りが分散していたり、子供部屋にトイレがあったりと、家の動線が非常に悪い描写が続きます。
これらの間取りの違和感は物語のリアリティを高める重要な要素ですが、うまく活かしきれていない点が残念です。
中盤からの急展開
物語は、間取りの謎を探るミステリーとして興味深く進行しますが、中盤を過ぎると田舎の宗教的な儀式に話が移り、方向性が大きく変わります。
これにより、初めの「変な間取り」に対する謎解き要素が薄れ、ホラー映画特有の展開へと変わってしまいます。
この急展開が、多くの人に面白くないという印象を与えた要因となっています。
キャラクターと説得力の欠如
登場人物たちの言動に説得力がなく、特に後半の展開には無理が感じられます。
洗脳された家族の描写も中途半端で、狂気に完全に陥っているわけでもないため、観客に強い印象を残すことができていません。
また、結末も母親が洗脳されたまま供養を続けるという微妙な終わり方で、ゾッとするシーンはあるものの、全体的な収まりは悪い印象です。
映画:面白いと感じる部分
変な家は奇妙な間取りとそこに隠された謎を通じて観客を引き込む作品で、この映画の魅力は「間取りの謎解き」に尽きます。
特に、不動産に詳しくなくても、間取り図を見るだけで「何かおかしい」と感じる設定は秀逸です。
また、後半から物語は急激にトーンを変え、チェンソーを振り回すおばあさんとの追いかけっこなど、ハラハラするシーンが続きます。
これらのシーンは視覚的な恐怖だけでなく、暗い過去や後悔といった人間の内面に触れる部分も描かれています。
そして、本作における佐藤二朗の存在感は特筆すべきです。
彼が演じる建築士は物語の進行において重要な役割を果たし、その無表情な演技が逆に恐怖を倍増させます。
彼の演技なくして、この映画のストーリーは成立しなかったと言えるでしょう。
漫画に関する意見
漫画版では、やはり読みやすさを感じられます。
主人公であるオカルトフリーライターと建築士の推理が、読者に新しい発見をもたらし、一度読み始めると止められない展開が続きます。
絵の美しさも作品全体の雰囲気を高め、恐怖感を増幅させています。
また、ストーリーの細かい部分まで計算された伏線が魅力的で、読者は次々と謎が解明されていく過程を楽しむことができます。
特に普通の家が一見すると全く異常に見える瞬間、その背後に隠された恐怖の真相が明かされるとゾクッとする感覚は、ホラー漫画としての魅力を存分に発揮しています。
一方、建築基準法や現実的な建設の細部に関する批判が少しあります。
現実の建築規制に照らしてみると、間取り図に柱がないことや、不自然な設計が多い点が指摘されています。
このような細部まで気にする読者にとっては、フィクションとしての設定に若干の違和感を覚えるかもしれません。
しかし、実際はそこまで気にする方は少なく、漫画の評価は高めとなっており、アマゾンレビューでも4.6という高評価を得ているので、漫画は多くの方によって面白い一冊となりそうです。
Youtubeに関する意見
変な家のYoutubeでは、魅力的なコメントが多く見られ、否定的な点を指摘する声はそれほど多くありません。
まず、Youtubeでの面白い部分として、物語の進行が徐々に不気味さを増していく点が挙げられます。
一見普通の家が、少しずつ「何かがおかしい」と感じさせることで、違和感が恐怖に変わる緻密な作りが視聴者を引き込んでいます。
多くの人が「話の流れが秀逸」とコメントしており、その構成が高く評価されています。
また、原作者の雨穴さんの独特なキャラクターもYoutube動画の大きな魅力です。
可愛らしい声や仕草が、恐怖の要素と不思議なコントラストを生み出し、多くの視聴者から「すごく可愛い」という好意的なコメントが寄せられています。
さらに、奇妙な間取りを描いた設計図が視聴者の想像力をかき立て、各自が自由に考察を楽しむことができる点も、作品の大きな魅力となっています。
一方で、否定的な意見も少なからず存在します。例えば、栗原さんの推理があまりにも具体的で飛躍しすぎていると感じる視聴者もいます。
特に、殺人の仮説に至る過程が一部の視聴者には納得がいかないという指摘がありました。
また、物語が一部長すぎると感じる人もおり、短編ホラーを好む視聴者にとっては、この長さが飽きを感じさせる要因となっているようです。
さらに、物語の真相やキャラクターの背景が十分に説明されていないことに対する不満も見られます。
しかし、独特なホラーの構成やキャラクターの魅力により、多くの人に愛され、忘れられないユニークなホラー作品として高い評価を受けています。
小説に関する意見
小説では、後ろを振り返らずにはいられないような不安感を引き出す文章が巧みで、明確なお化けやスプラッター描写がないにもかかわらず、常に不安感を持たせるという点で卓越しています。
小説全体として読者を引き込む力は強く、特に家の見取り図が視覚的に読者を助けるため「文字だけでは説明しきれない」という難点を見事に克服しています。
この手法は、現代のデジタル時代における新しい小説の形を提案しており、単純な文学作品を超えた視覚的要素を取り入れることで、新しい層の読者を獲得する可能性を秘めています。
また、作中のキャラクターである栗原氏のシャープな仮説と推理が、物語をスピーディーかつ深く進行させる鍵となっており、多くの読者を楽しませています。
この推理が展開される会話形式の文章も、読者にとって理解しやすく、テンポの良さが際立っています。
ただし「推測の上での話」という形式で進む推理があまりにも正確に展開することで、現実味が欠けるとの声もあります。
この小説のもう一つの大きな魅力は、そのテーマです。
家の間取りという、建築的な興味を引き出す要素がうまくホラーとミステリーに結びついており、その新しい感覚が読者に新鮮な体験を提供します。
それが、普段本を読むことが少ない人にも受け入れやすい形になっているので、面白いという声が多いのかもしれません。
そして否定的な部分としては、物語の展開が後半になるほど現実離れしていく点、キャラクターの行動や心理描写にもリアリティがないという指摘があります。
それでも、この作品が小説慣れしていない読者や、新しい形式の小説を求める読者にとって、楽しい一冊であることは間違いありません。
以上のように様々な意見がありますが、全体的には悪い意見は少ないものの、映画に関しては否定的な意見が多く見受けられました。
特に、映画については原作者の雨穴さん自身も酷評していたようで、好みが分かれる作品と言えるかもしれません。
結局は感じ方次第
変な家は映画、漫画、小説、Youtubeとありますが、面白さは読者によって大きく異なるでしょう。
このため、口コミやレビューを参考にしつつも、実際に自分で読んでみることが大切です。
ある読者にとっては、斬新なプロットや巧妙に仕掛けられた謎が非常に魅力的に映り、引き込まれ面白いと感じるかもしれません。
一方で、他の読者にとっては、展開や内容が期待したものと違い、面白くない感じることもあります。
物語の進行やキャラクターの動き、結末への評価は、それぞれの読書体験や個人的な好みに依存するため「面白いか面白くないか」は最終的にその人次第と言えるでしょう。
物語や雰囲気が自分に合うかどうかは、最終的には個々の読者が決めるものです。
変な家はホラー系の作品で怖い?
ハッキリと断言はできないですが、ミステリー系とホラー系を足したような作品です。
ミステリー要素を中心に、家にまつわる謎や奇妙な出来事が展開されていくため、読者は次第に真相を解き明かしていく感覚を楽しめます。
ただ、物語の中には不気味さや恐怖を感じさせる描写も多く、人によっては「ホラー」と捉える場合もありますが、ホラー作品とは言い切れない部分も多くあります。
このように「変な家」はミステリーでありながら、ホラー的な要素も含まれているため「ミステリーホラー」と言えるかもしれません。
よって、人によっては怖いと感じることもあるので、作品を視聴したり読んだりする際には注意しておくといいでしょう。
謎解きに重きを置いたストーリーである一方、得体の知れない不安感や緊張感が漂う点で、ホラーと感じるかどうかは読者の感覚次第です。
ちなみに「ミステリー」とは、事件や謎を軸に展開する物語であり、真相に迫る過程での緊張感や知的好奇心を楽しむジャンルです。
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変な家は面白い?面白くない?まとめ
変な家は雨穴(うけつ)さんによる作品で、現在映画、漫画、小説、YouTubeなどでメディア展開が進んでいます。
一方で、ネット上での評価は賛否が分かれており、特に映画に関しては評価が二極化しています。
映画版では、原作の魅力がうまく引き出せていない点や物語の急展開、キャラクターの説得力不足などが指摘され「面白くない」と評価する声が目立ちます。
しかしながら、間取りの謎解きと恐怖の融合が好評で、佐藤二朗の演技が作品の魅力を引き立てていると評価する声もあります。
YouTube版は不気味さの増していく進行や雨穴さんの独特なキャラクターが高評価で、小説版は不安感を巧みに引き出す文章と視覚的要素の取り入れが評価されています。
漫画版は読みやすさと美しい絵が評価されているが、現実の建築規制と比較してフィクションとしての設定に批判もあったりします。
全体的に「変な家」の面白さは読者の個人的な感覚に依存するので、一度読んでみることをおすすめします。